アーカイブビューワ
zipなどのアーカイブ(書庫)ファイルの中身を、エクスプローラのように一覧して取り出せるビューワウィンドウです。
中身を見るだけなら展開の必要はなく、必要なファイルだけをドラッグ&ドロップで取り出せます。複数のアーカイブをタブで並べて切り替えながら閲覧できます。
逆に、手元のファイルやフォルダを集めて新しいアーカイブを作る(圧縮する)こともできます。
対応するアーカイブ形式
対応する主なアーカイブ形式は以下の通りです。
「作成」欄が○の形式は、このビューワで新しくアーカイブを作ることもできます。それ以外は閲覧・展開のみです。
| 形式 | 拡張子 | 作成 | 注釈 |
|---|---|---|---|
| ZIP | .zip / .zipx | ○ | パスワード付き(ZipCrypto / AES-128・192・256)にも対応。 |
| NAR | .nar | − | ゴーストなどの配布用書庫。中身はZIPです。 |
| 7-Zip | .7z | ○ | パスワード(AES-256)およびファイル名も隠すヘッダ暗号化に対応。 |
| LZH | .lzh / .lha | − | 日本で古くから使われている形式。 |
| CAB | .cab | − | Windowsキャビネット。分割(マルチボリューム)書庫も認識します。 |
| 自己解凍書庫 | .exe | − | 実行ファイルの中に埋め込まれた書庫を探して開きます。 |
| TAR | .tar / .tgz / .txz / .tbz2 / .tlz / .tzst など | − | UNIX系のまとめ形式。下記の圧縮方式と組み合わさったものもそのまま開けます。 |
| 単体圧縮ファイル | .gz / .bz2 / .xz / .lzma / .zst / .br / .Z | − | gzip / bzip2 / XZ / LZMA / Zstandard / Brotli / UNIX compress。中身が1ファイルだけの書庫として開きます。 |
| cpio | .cpio | − | UNIXのcpio書庫(newc / crc / odc / 旧バイナリ)。 |
| ar / Debianパッケージ | .deb / .udeb | − | 実体はar書庫です。 |
| RPMパッケージ | .rpm | − | Red Hat系のパッケージ。 |
| CD/DVDイメージ | .iso | − | ISO9660 / Joliet / Rock Ridge / UDF。中のファイルを取り出せます。 |
| ディスクイメージ | .img | − | FAT12 / FAT16 / FAT32 のフロッピー・ディスクイメージなど。 |
形式の判別は拡張子ではなくファイルの中身で行います。拡張子を書き換えただけのアーカイブや、拡張子が付いていないアーカイブでも正しく開けます。
また .iso.gz のように「イメージをさらに圧縮したもの」のような組み合わせも、中身を見て自動的に判別します。
起動方法
アーカイブビューワは、次のいずれかの方法で開けます。
- 右クリックメニュー →「機能」→「アーカイブビューワ」
-
何も開いていない空の状態でビューワを起動します。
⇒「機能」のページも参照してください。 - アーカイブファイルをゴーストにドラッグ&ドロップ
-
アーカイブファイルをゴーストの上にドロップすると、ゴースト側がそのファイルに反応しなかった場合に、自動的にこのビューワで開きます。
アーカイブとして読み込めないファイルの場合はビューワは起動しません。 - アーカイブファイルをビューワへドラッグ&ドロップ
-
起動後のビューワへアーカイブファイルをドロップすると、新しいタブとして追加で開きます。ウィンドウのどこへ落としても構いません(タイトルバー・タブの列・一覧の上、いずれも同じです)。
複数のファイルをまとめてドロップした場合、アーカイブとして開けるものだけがタブになり、それ以外は無視されます。
画面の構成
- メニューバー
- すべての操作を行えます(詳細は後述)。
- ツールバー
-
よく使う操作をボタンで並べたものです。各メニュー項目に対応しており、ボタンにマウスを乗せると機能名(ツールチップ)が表示されます。
いま使えない操作のボタンは、灰色の点線で表示されます。右端の表示切り替えボタンは、押すたびにアイコンが現在の表示方法に変わります。 - タブ
-
開いているアーカイブごとにタブが並びます。タブをクリックすると表示するアーカイブを切り替えられます。
タブの左端のアイコンで、閲覧用のタブか、新しくアーカイブを作るためのタブかを見分けられます。 - 一覧
-
アーカイブの中身を表示する領域です。「詳細」表示では名前・サイズ・圧縮後・方式・更新日時の各列が並びます。
「圧縮後」列の-は、その形式では1ファイルごとの圧縮後サイズが決められないことを表します(7-Zipやtarのように、まとめて圧縮する形式で起こります)。 - ステータスバー
-
ウィンドウ下部に、左からアーカイブの中での現在位置(フォルダ)・アーカイブ形式の実態・このフォルダの項目数が表示されます。
展開・圧縮の実行中は、いちばん左に進捗バーが現れます。
「アーカイブ形式の実態」は、実際に読み取れた中身を Zip/Deflate/AES-256、7Zip/LZMA2/AES-256/Encrypted Header、GZip/Tar、UDF Image のように表示します。拡張子ではなく中身に基づくので、たとえば拡張子が .exe でも中身がZIPなら Zip と表示されます。
上部メニュー
閲覧・展開
- 開く...[Ctrl+O]
-
ファイル選択ダイアログを開き、選んだアーカイブを新しいタブで開きます。複数選択できます。
すでに同じアーカイブを開いているタブがあれば、そのタブが選ばれます。 - 展開...
-
一覧で選んでいる項目だけを、指定したフォルダへ取り出します。フォルダを選んだ場合はその中身ごと取り出されます。
いま表示しているフォルダを基準にした階層で展開されます。 - すべて展開...
- アーカイブの中身をまるごと、指定したフォルダへ取り出します。こちらはアーカイブのいちばん上からの階層がそのまま再現されます。
展開先フォルダは記憶され、次回の展開時に初期値として提示されます。
アーカイブを作る
- 新規作成[Ctrl+N]
- 空の「圧縮タブ」を作ります。ここへ詰めたいものを集めてから、アーカイブとして保存します。
- ファイルの追加...
- 圧縮タブへファイルを取り込みます。複数選択できます。
- フォルダの追加...
- 圧縮タブへフォルダを、中身の階層ごと取り込みます。フォルダ選択ダイアログは1つずつしか選べないため、まとめて入れたいときはドラッグ&ドロップを使ってください。
- 削除[Delete]
-
選んでいる項目を、詰める予定の一覧から取り除きます。フォルダを選んだ場合はその中身ごと外れます。
取り除かれるのは一覧からだけで、元のファイルは削除されません。 - 名前を付けて圧縮保存...[Ctrl+S]
-
集めたものを1つのアーカイブファイルとして書き出します。保存時に選んだ拡張子で形式が決まります(
.7zなら7-Zip、それ以外はZIP)。
保存ダイアログの「パスワード」チェックを入れると、パスワードを掛けられます(後述)。
これらの項目は圧縮タブでのみ使えます。アーカイブを閲覧しているタブでは灰色になります。逆に「展開」「すべて展開」は閲覧タブ専用です。
選択・表示
- すべて選択[Ctrl+A]
- いま表示しているフォルダの項目をすべて選択します。
- 大きいアイコン / 小さいアイコン / 一覧 / 詳細
-
一覧の表示方法を切り替えます(初期値は「詳細」)。エクスプローラの表示切り替えと同じものです。
この設定はすべてのタブで共通で、次回起動時にも引き継がれます。
マウス・キーボード操作
- フォルダをダブルクリック
-
そのフォルダの中へ移動します。上へ戻るときは先頭の
..をダブルクリックします。 - ファイルをダブルクリック
-
そのファイルを取り出して、表示中のゴーストへドロップしたことにします。
ゴーストが反応しなかった場合は、通常のドロップと同じように画像ビューワやメディアプレーヤなどで開かれます。アーカイブを展開せずに中身を確認したいときに便利です。 - 項目をエクスプローラへドラッグ
-
選んだファイル・フォルダを、そのままエクスプローラのフォルダやデスクトップへドラッグして取り出せます。複数選択したままドラッグできます。
いったんどこかへ展開してからコピーするのではなく、ドロップ先へ直接取り出されます。 - ビューワへドラッグ&ドロップ
-
アーカイブファイルを落とすと新しいタブで開きます。
ただし圧縮タブを表示している間は、落としたファイル・フォルダは「詰める予定」として取り込まれます。
主なキーボードショートカットは以下の通りです。
| キー | 機能 |
|---|---|
| Ctrl+N | 新規作成(圧縮タブ) |
| Ctrl+O | アーカイブを開く |
| Ctrl+A | すべて選択 |
| Ctrl+S | 名前を付けて圧縮保存 |
| Delete | 詰める予定から取り除く(圧縮タブのみ) |
| Ctrl+W | タブを閉じる |
| Ctrl+Tab | 次のタブへ切り替え |
| Ctrl+Shift+Tab | 前のタブへ切り替え |
各機能の詳細
パスワード付きアーカイブを開く
パスワードの掛かったアーカイブを開こうとすると、パスワードの入力を求められます。合っていれば、そのウィンドウを閉じるまで再入力は不要です。
7-Zipの「ヘッダ暗号化」が掛かったアーカイブでは、ファイル名の一覧を出す時点でパスワードが必要になります。
アーカイブを作る
「新規作成」で圧縮タブを開き、そこへファイル・フォルダをドラッグ&ドロップするか「ファイルの追加」「フォルダの追加」で集めます。フォルダは中身の階層をそのまま保って取り込まれます。
集めている途中でフォルダをダブルクリックすると、そのフォルダの中へ移動できます。その状態で追加したものは、アーカイブの中でもその階層に入ります。
同じ名前のものを追加し直すと、古いほうと差し替わります。
集め終わったら「名前を付けて圧縮保存」で書き出します。保存後も圧縮タブはそのまま残るので、続けて中身を足して別名で保存し直すこともできます。
圧縮時のパスワード設定
保存ダイアログの「パスワード」チェックを入れると、パスワードを決めるダイアログが開きます。
- 入力
- 自分で決めたパスワードを打ち込みます。入力内容は伏字になります。
- 生成
-
ランダムなパスワードを自動生成します。使う文字の種類(小文字・大文字・数字・記号)と文字数(4〜64文字、初期値16文字)を指定できます。
生成したものは控えられるよう、伏字にせずそのまま表示されます。
パスワードを忘れると中身を取り出せなくなります。生成したパスワードは必ず控えてください。
出力先が .7z の場合は、中身に加えてファイル名の一覧も暗号化されます(ヘッダ暗号化)。ZIPではファイル名は隠せません。
あやしい項目の警告表示
アーカイブの中に、展開すると思わぬ結果になりうる項目が含まれている場合、その項目名が赤い文字で表示されます。
フォルダの中にそうした項目があると、フォルダ名のほうも赤くなるので、階層を開いて回らなくても気づけます。
赤くなるのは、次のいずれかに当てはまる項目です。
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 異常な圧縮率 | 展開後のサイズが圧縮後の200倍以上に膨れ上がる項目(いわゆる「zip爆弾」)。 |
| 巨大すぎる | 1ファイルで64GBを超えるもの。 |
| あやしいパス | アーカイブの外側へ書き出そうとする名前(.. を含む、ドライブ名から始まる等)。SSPが自動的に無害化しますが、アーカイブの出所を疑う材料になります。 |
| 名前の重複 | 大文字小文字の違いしかない同名ファイルが別にあるもの。展開すると片方が黙って上書きされます。 |
| おかしな日付 | 更新日時が1980年より前、または2100年より後のもの。 |
| 特殊な項目 | シンボリックリンクやデバイスなど、通常のファイル・フォルダではないもの。展開しても実体は作られません。 |
| 拡張子の偽装 | 名前に特殊な制御文字が仕込まれていて、表示上の拡張子が実際と違って見えるもの。 |
赤い表示はあくまで注意喚起で、展開そのものは止まりません。
なお、SSPはアーカイブの外へ書き出そうとする項目を自動的に無害化し、リンクやデバイスなどの特殊な項目は実体を作らずに読み飛ばします。赤い項目を展開しても、アーカイブの外が壊されることはありません。
大きなアーカイブの展開
展開・圧縮の最中は、ステータスバーの左端に進捗バーが表示されます。処理が終わると自動的に消えます。