============================== 1通目 突然のメール失礼します 私はリーライナその他ゴーストを制作していたデべ、 おぞんこと岸本圭の妻で華奈子と申します。 以前にうかべんに一度参加いたしました折にお会いしたかと思います。 今回ご連絡いたしましたのは、大変急、かつ遅くなってしまったのですが、 訃報のお伝えのためです。 昨年12月16日におぞんこと圭が急逝いたしました。 くも膜下出血、享年40歳でした。 あまりにも急なことで、私も目の前のことに追われ、 こちら界隈の皆様へのご連絡に思い至ることができず、 また、どなた様へご連絡すべきかもわからず、 おちついたところで思い出しましたのがぽなさまでした。 生前はたいへんお世話になり、ありがとうございました。 リーライナ共々、皆様に愛していただき、主人も幸せだったと思います。 そこでご相談なのですが、リーライナ他、おぞんの制作いたしましたゴースト達の 今後の処遇です。 実は主人のPC関係品は、すでに売却・廃棄されてしまっており、 しかも配布用ホームページは有料のレンタルサーバーだったようなのですが、 そちらも逝去にともない解約扱いとなり、 現在オリジナルは失われてしまっております。 皆様のお手元にダウンロードされているものがすべてなのですが・・・ 主人は生前から、「自分の作品と言わなければ再配布してもいい」と申しておりましたし、 リーライナがこのまま消滅してしまうのは私としても悲しいです。 ぽなさまさえ、お手数をいとわなければ、 お手元にあるデータをもとに、再配布をお任せできませんでしょうか? 私の気持ちとしては、再配布とは言わずにむしろだれかに引き継いでいただきたいのです。 界隈の皆様に、主人の遺産として相続していただけませんか? 私では主人の作っていたプログラムは難解でどうすることもできません・・・ とはいえ、ぽなさまもご多忙のことと思います。 どなたか、お任せ出来る方をご紹介いただけませんでしょうか? 勝手なお願いでございますが、よろしくお願いいたします。 突然のメールで、ずうずうしいお願いを申し上げまして 誠に申し訳ありません。 なにとぞご一考お願い申し上げます。 最後に、改めて、主人がお世話になりましたこと、お礼申し上げます。 ============================== 2通目 さっそくのご返信ありがとうございます。 岸本華奈子です。 うねねさま、リアルでも主人と遊んでくださった方ですね。  //この時点で畝傍さんと相談中でした 思い出させてくださってありがとうございます。 連絡をさせてもらいます。 快いご了承ありがたく思います。 ぜひお願いしたいと思います。 再公開・再配布、望むところでございます。 あのとき、混乱のなかでやみくもに全部処分してしまったことが悔やまれます。 まことに申し訳ないことをいたしました・・・。 最新版をお持ちのお優しい方が名乗り出てくださることを祈ります。 そこで、ご懸念の事情の公開の件ですが、 引き継いでくださる方や、ファンだといってくださる方たちに、 事実をお伝えせずにいるのも不誠実と感じます。 主人の訃報、および、それによる私の不手際(データの全ロスト)まで すべて公開していただくようにお願いいたします。 また、更新を引き継ぎたい希望者の方へは、 お望みなら全貌には程遠いですが私が主人から聞いていた設定話もお伝えします。 できる協力は惜しみません。 とはいえ、もちろん継いでいただく方にはなんの制限も制約もなく あの子達を育てていただきたいです。 彼の頭の中ではあの世界が完結していたようなんですが、 その世界もすでに彼岸のものです。 皆様があの子達を新しい世界の中で生かしてやってください。 ウィンディアが実は子持ちの未亡人だとかそんな設定どうでもいいです。 技術的な面では私まったくの門外漢です。 こちらについては全面的にぽなさまに頼ることとなります。 大変申し訳ございませんが、甘えてしまってよろしいでしょうか。 正直どういった問題が考えうるのかさえわかりません。 よろしくお願いします。 何か疑問点、相談を要するとぽなさまがお感じになったことがあれば、 遠慮なくご連絡ください。 携帯のメールアドレスもお伝えしておきます。 natsuna-s@ezweb.ne.jp 岸本華奈子 ============================== 設定 お疲れ様でございます、岸本です。 先日お話しておりました、リーライナの設定です。 一応彼がすでにどこまで公開しているかを確認できないので、 私の知っている範囲をお伝えすることにします。 {背景設定}リーライナ誕生まで この世界は地、風、水、樹、火、虚の6つの守護者に守られるファンタジー世界。 この世界はいろいろな平行世界の根元に位置する世界で、そのためにかなり疲弊が進んでおり、新陳代謝を行う時期がきていた。それを担うべく作られたのが「ディアナ」。成長するまで本人には何も知らせず、火の守護者ディランの妹であり、水の守護者であると設定付けて育てられる。この設定は当時の樹の守護者「泡影」の発案によるもの。ディアナが成長すればその役割を教え、新たな世界の創造主になってもらう予定であった。 なお新たな世界の再生には、現在の世界をすべて吸収して生みなおす必要があるため、必ず女性でなければならない。 ゆっくり準備を進めれば、世界は平穏に吸収されて誕生するが、急いでしまえば「破壊からの再生」となるのでかなりの被害が予想される。今の世界の創造主は「神龍」と呼ばれて世界樹の根元で眠っている。 そのころに、風の守護者の「ウィンディア」が、一般男性と恋をして男の子を授かった。風の守護者は時間と時空を自在に飛ぶ存在であったため、守護者以外の一般人と必要以上に親密になれば、その相手が存在できなくなる。ウィンディアの夫はそれを承知で子供を成し、因果から消滅した。この子供は、その風の守護者の特性(相手がロストする)上、本来生まれるはずがなかった子のため、かなりのバランスプレイカーで、世界の新陳代謝を一気に加速させる。結果として、破壊という「現象」が肉体を持って誕生した。「破壊からの再生ルート」のフラグが立った状態である。この破壊の具現体は、守護者から「アルルカン」と名づけられる。 ウィンディアの息子はリーンと名づけられて、里親の下で育った。守護者の間で育つと、さらに加速が進む危険があったからである。リーンは幼馴染の剣士に引きずれらて、いわゆる冒険者稼業をはじめ、アルルカンを滅ぼすためのファンタジー冒険物語を展開した結果、アルルカンの肉体だけしか滅ぼせなかった上に、本人の出自にまつわる特殊性が裏目に出て、リーン本人がアルルカンに代わる破壊者に位置づけされることになった。そのため、当初予定されていた世界の穏やかな吸収と誕生は望めなくなり、いまだ成長しきっていなかったディアナ(己の役割については未知)が、機の熟していない世界(まだもうちょっと自立できた)を強引に吸収するほかに大被害の回避が見込めなくなる。 このやり方では、失敗すると再生でも誕生でもなく、完全に無からの創造となるため一か八かであった。 そして結論から言うと失敗した。 ただし、平行世界すべてに根を張る世界樹が残ったため泡影が、過去にも現在にも別世界にも存在するウィンディアは存在し続けることができた。アルルカンはもとから「現象」であり、肉体はもうないのでただそこにある。 ディアナは一人で長い時間を虚無でただよい、世界を一人で生んでいった。 このときに彼女は気づく。「ディアナ」は幸せな水の守護者、かわいい妹の名前である。今の自分はもうそうではない。 彼女は名前を変えることにした。このときから彼女は「リーライナ」となった。 {細かな設定}*私が今思いついた順です ・ウィンディアの着ている白装束はあの世界の喪服である。色のついた服を着るときは、おそらく新たに愛せる人が現れたときだろう。 ・ディアナとリーンは、「アルルカンを滅ぼすためのファンタジー冒険物語」中に知り合い、双方自分の裏設定を知らないまま一緒に旅をしている。ちなみにリーンは魔術師。ディアナは「強力な助っ人NPC」的立ち位置での旅。 ・「アルルカンを滅ぼすためのファンタジー冒険物語」の詳細は一応あり、20年前に彼が参加してたサークルの同人誌に連載していたが、連載途中でサークルが空中分解したのでどういう経緯でリーンが破壊者に変貌するのか、その後どういう経緯の後ディアナが世界吸収にいたるのかの詳細は不明。 ・その冒険物語の初期の目的は「各守護者が持っている宝珠をあつめ、神龍を目覚めさせてアルルカンを滅ぼす」。ディアナも持っていたが気軽に渡しており、そのまま同行する流れ。 ・世界吸収当時のディアナの外見年齢は10歳程度。性格はお気楽で気ままでおてんばなお嬢ちゃん。兄を「にいさま」、ほかの守護者を「〜ちゃん」と呼ぶ。まだ成長予定であった。 ・今のリーライナが悟りを開いているのは数万年一人で世界を生み続けたから。 ・リーライナが今持っている本は、おぞんがゴーストを作るときにシェルから着想を得て考え出したものなので、実際のところあれがなんなのかはおぞんにさえ不明。リーライナになってからの日記=世界のすべてを記した本(ラジエルの書にあたるような)かも。とかいってた。 ・ディアナが世界を吸収して、再生に失敗したために、その世界はあまたの平行世界のひしめく中で「そこにはなにもない、ディアナしかいない隙間」と化した。ゆえに「隙間の世界」。 ・泡影は、ほとんどの植物がそうであるように雌雄同体である。女性体もとれる。 ・「リーライナ」の名前は実はわたくしがつけました。「これなら愛称が“リーン”になってもおかしくないよ、ディアナもそう思うかも」と言ったら採用になったのですなんかすみません。 ・必要かはわからないですが、守護者全員の名前 地:ゲイル 水:ディアナ 火:ディラン 風:ウィンディア 樹:泡影 虚:ユースティス 各人細かな性格設定やエピソードが必要ならばおっしゃってください。 ・リーライナががんばったおかげで、隙間の世界はもう隙間ではなくなっている。前代の創造主のように寝ててもいいのだが、一人はいやだという理由であちこちに遊びに行っている。もはや平行世界ジャンプも同時に複数の場所に存在することも可能な存在なのでやりたい放題である。ゴースト化もそのひとつ。 ・リーライナを完全に殺すためには、何人いるかわからない「リーライナたち」を同時に殺害する必要がある。 ・ウィンディアは元から過去現在別世界を気ままに旅していたため、今このときに会っている人が「初対面」なのか、「すでに知り合い」かわからなくなっている。時間をジャンプしたあとはとりあえず出会った人全員に「初対面」として対応することにしているらしい。 ・それを裏返すと、今日会ったウィンディアが、昨日会っていたウィンディアと連続した時間のなかにいるとは限らない。もしかしたら昨日会ったウィンディアは「何年後かのウィンディア」、今日会ったウィンディアは「数百年前のウィンディア」かも。 ・泡影は、植物さえあればどこへでも出現できる。 ・彼だけ名前が和風なのは、和服でひげを蓄えた脳内イメージが出来上がってから名前を考えたことによるらしい。 ・リーライナは猫派。 以上、今思いつける限りの細かな設定です。私が今思いつかないことや、ほぼ割愛した冒険劇の内容、ほかの守護者とのエピソードに絡むことで彼がトークで何か複線を張っており、「ここの裏が知りたい」ということがあればお問い合わせくださればお答えできるかも。 ぽなさま、りすなさま。 よろしくお願いします。