伺かの未来展望/C.Ponapalt ■はじめに デスクトップマスコットアプリといえば必ず出てくる程度にはなった「伺か」と呼ばれる規格とそれに合わせて作られたキャラクター群。今あるものを正常に稼働させるのも重要ですが、新しい仕組みで進化していくのも一つの方向です。 現在予定している伺かの「未来」について、短期的と長期的な予定に分けて見てみましょう。 ■短期的:もうすぐできそう ・PC上のセンサー類の読み取り PC上のセンサーといっても、ぱっと見何がついているやら分かりません。しかし、モニタ照度の調整などのための照度計、HDD保護のための加速度計などが昔から設置されており、今のタブレット端末であれば、スマホと同じGPSやジャイロ、コンパスまで入っているかもしれません。 このあたりをプラグイン・SAORIではなく標準の仕組みで読めるようになる予定です。まずは照度計など簡単なものからでしょうか。 とりあえず生のデータを一定間隔以上で通知、という簡単な実装になると思いますが、それでも例えば照度計なら、「検知10lx以下だから部屋の電気を消したか暗い場所に移動した?」などが判ります。 ・他、端末の内部状態の通知の拡充 バッテリーとモニタの通知は今も来ていますが、CPU使用率やメモリ使用量、現在のネットワークの使用量などは公式では対応できていません。 現状SAORI拡張ではとれますが、これらを公式対応していきたいと思います。仕様案募集中です。 ・仕様テスト用ゴーストの作成 今のところ、適当なゴーストに一時的にSakuraScriptタグやsurfaces.txtなどを書いて行っている仕様の確認と動作テストを、専用のゴーストを作って行うようにしたいと思います。 デバッグ用だけでなく新仕様のデモとしても使えると思うので、新しい仕様追加のたびに更新するのはどうでしょうか。 ■長期的:ながいめでみよう ・「如何か」を主力に 現在のSSPと伺かゴースト群は「Win32」と呼ばれるとても旧いWindowsアプリケーションの規格をベースに作られており、また64bitCPUが当たり前になった今でも32bitアプリです。 これでは互換性は確かにありますが、OSの壁や仕様変更の壁をまたげないため、最終的に他の基盤へと移行する必要があります。 まだしばらくはMicrosoftもWin32を見捨てないと思われるため、慌てる課題ではありませんが、着実にOS依存部分を減らしていかないと将来酷い目に遭うのは間違いありません。 そこで、OS非依存の部分がたいへん多い設計のJavaScript(ECMAScript)ベースのWebベースウェア「如何か」をベースに、Electronというツールでデスクトップ上で動くバージョンを作り、現行のゴーストとの互換性をできるだけ保ちながら移行、その後最新機能は「如何か」で提供、SSPは最低限のメンテナンスのみに縮退する、という移行プランを予定しています。 ・2D紙芝居を超えた表現へ Live2Dや3Dの「公式」対応も将来展望としてあります。ただこちらは、現行SSPでは描画部(SERIKO部)の切り離しがほぼ無理な状態なため、「如何か」に主力を移してからの課題になると思います。 なお、Live2D cubismであれば、アニメーションの連番画像ファイル吐き出し機能がありますので、今の規格でもぬるぬる動くシェルは作れます。たいへん重い、メモリもたくさん喰う、そもそも大量の連番画像を一括で読み取る仕組みがない、という問題はありますが。 連番画像一括取扱仕様ぐらいは先に入れても良いかもしれませんね。 ・実行するデバイスに依存しないゴースト 家のデスクトップPCや外に持ち出すスマホ上などでも、同じ「記憶」のあるゴーストを起動できたら、という夢は当然持っていると思います。 その実現のために、とりあえずは「セーブデータ共有」を実現するためのWebサービスの開発と、そのサービスとベースウェアの結合を目指します。 究極的にはAI積んで長い間ユーザさんのパートナーになるキャラクターを、というSFの世界になりますが、それはもう少しさらに先の話…